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筆談小姐(11) 奇矯
2006 / 10 / 13 ( Fri )
11.トイレ入り口

この種の店での会話というのは、そんなに幅がある訳ではない。特に言葉が喋れないとなると、話す内容はほぼ決まってくる。

挨拶の後、まずは自己紹介。自分の名前を話して、相手の名前を聞く。正確には「你的姓名是什么」になるのかな。でも、「你的氏名?」と書けば十分通じる。

で、続いて聞くのが年齢と出身地。女の子が聞きたがるのが旅程の話。多分、得意客になれるかどうかをチェックしているんだろう。いつこちらに来たか、いつ帰るかなんて話をするので。「我来北京星期一」なんて感じで言葉を並べれば答えになる。で、次いつ来るんだとか言うので、来週も来るよなんて答える。結構パターンなのだ。これをなぞりながら、適当に自分なりに言葉を加えてみたり、筆談で書く範囲を減らして喋るのにトライしたりする。

この時は先日の予習の甲斐あって、初歩的なところは中国語で喋れたりもした。名前を聞いたら名刺をくれた。すかさず、何て読むんだ発音してくれ攻撃。発音してくれって言えないので、ピンインと叫んで発音記号を書いてもらい、自分なりに発音してみて「違うわよ、こう」と相手が喋るようにもって行く。それを繰り返して中国語に馴染むわけだ。ちなみに今回の娘の出身は黒龍江省だそうだ。

一通り自己紹介が終わると、ガイドブックの登場。泊まっているホテルはここだ、なんて話から始まって、観光地ネタで話。これも一つのパターンだ。要するに、ガイドを指差して、你去了吗?とか聞けばいい。調子にのると、彼女の方から聞いてくる。行った事なかったら「没有」(メイヨウ)と言えばいい。比較的発音が簡単なので使いやすい。何かをしたことがない時にはこの答えでOKだ。

今回もそれで話を振っていったら、大連のページで盛り上がった。彼女は大連の大学に行っていたそうで、友達が日本人と結婚して日本に住んでいるらしい。

会話の合間に、案内役をしてくれた人に質問。「これは何?」って中国語で何て言うんですか?答えは「这是什么?」(シュシシェンマ)、面倒だったら「什么?」(シェンマ)だけで良いですよ、「何?」という感じでよく使うから。

これは便利な言葉だった。わからないことがあったらどんどん聞ける。これを使いこなすだけで、会話の「持ち」が全然違うのだ。しかも、相手の筆談で意味がわからない時にもどんどん質問できる。

もう一つ覚えた便利な言葉が「知道(チーダオ、知ってる)」。例えば、大連で盛り上がって、そういえば、大連の○○って知ってる?なんて振り方ができる。地域でなくても、日本や香港のスターがお互いの国で知られてるのかいないのか、話をする時に役立つ。「浜崎あゆみって知ってる?」「知ってる知ってる」ってな感じ。実際、意外と日本の歌手は知られているのだ。

ふと顔を上げると皆ガイドブックをネタにそれぞれ女の子とツーショットモード。部屋が広いのに全員で会話しない不思議な光景である。俺はといえば、彼女がガイドブックの地名や単語を読み上げるのに合わせて、同じ音を繰り返し練習していた。完全にレクチャーモードである。でも、お陰で中国の発音のノリに大分なれることができた。案内役の人が「結構聞き取れてますね」と褒めてくれた。昔大学で半年だけ中国語を学んだことがあるのだが、そのときに四声を習ったが良かったのかもしれない。

あともう一つ。俺は今日、新たに使う文章を密かに仕込んでいた。ある意味、生命にとって極めて重要な文である。いわく、「洗手间在哪里トイレ、どこですか)?」。

いや、冗談ではなくて、これさえ知っておけば、外出先やレストランで急に催しても何ら不安に思うことはないのである。ガイドブックの中国語ワンポイント講座で覚えて、密かに練習していたのだが、いよいよそれを使う瞬間が来た。

席を立ちながら酒を持ってきてくれたウエイトレスに聞く。通じた。しかし、ふと振り返ると口を押さえて笑いをかみ殺している。バカみたいに飲み屋のお姉ちゃんについて中国の地名を連呼していた男が、いきなりちゃんとした文章でトイレの場所を聞いた、というのがおかしかったみたいだ。

いいんだ、通じたし。言葉ができるようになるまでは、どうせ私はヘンな外国人なのだから。


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テーマ:中国 - ジャンル:海外情報

01 : 44 : 05 | 体験談: 筆談小姐 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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