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3-(56) 連休終了
2008 / 03 / 12 ( Wed )
CN3-56

ちゃんと付き合い始めてから初めて喧嘩をした翌朝は、日本に帰る日だ。

午後便なので午前中ゆっくりと寝てから支度を始める。身支度の途中でハウスキーパーの老婦人がやってきた。ボサボサの髪のまま微笑んで肩をすくめながら「ニーハオ」と挨拶すると、老婦人も優しい目で「ニーハオ」と言ってくれた。

老婦人が仕事を始めるのを見ながら身支度を始める。先に支度を終えた彼女は老婦人と話をしている。俺はというと、出張の服装に戻っていた。ガーメントバッグを持ってないのでカジュアルな服はかばんにつめ、スーツ姿に戻って帰るわけだ。折角なので髪にも油をつけ、髭もそって仕事モードの装いに戻る。

「準備できたよ」と声をかけると話に夢中になっていた二人が振り返った。どちらからともなく驚嘆の声が上がる。「すごい。昨日までとは見違えるようだわ」と彼女が言う。そりゃそうだろ。

老婦人も中国語で何事か俺に向かって語りかけた。中国語なので意味がわからないが多分同じことを言っているのだろう。まるで孫の晴れ姿を見る祖母のような暖かい眼差で俺のことを見つめる。

その視線から伝わってくる愛情を嬉しく思う。
と同時に気恥ずかしくもなり、照れ臭くなって頭を掻いて見せた。

老婦人に見送られて二人で家を出る。以前にも行ったピザ屋でメールをチェックしながら昼食をとる。休み中も何も仕事には変化はないようだ。そりゃそうだよな。俺ごときが一人いなかったからって会社は回るもんだ。

「身体は大丈夫?」と聞くと、
「血が止まらないわ」と彼女。「きっと擦り傷みたいになってるのよ」

“scrubbed”という単語が妙に生々しく聞こえた。
沈黙した俺に彼女は別の話題を投げかける。

「次はいつ来れる?」

そういえば次の出張の予定を作っていなかったなぁ。出社したらメールを出そうかな、などと思いを巡らせて、また返事をするのが遅れた。それが彼女に誤解を生んだ。昨晩の喧嘩で俺が付き合いを続けるのを躊躇したと思ったらしい。急に俺の方を見つめたその大きな目が見る見るうちに涙であふれる。俺は慌ててフォローを入れた。

「違うんだ。仕事のことを考えててさ。もちろん近いうちにまた来るよ」
「そう。。」

彼女は安心した様子で笑顔に戻った。

CN3-56b



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テーマ:中国 - ジャンル:海外情報

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