4-64.購買行動
2008 / 07 / 19 ( Sat ) ![]() さて、船着場まで戻ると他のツアー客がそこここに腰を下ろして船を待っている。さわやかな秋の風が吹き抜けて木々を揺らす様が心地よい。やがてやってきた船に乗って元来た場所へ。陸に上がると電気三輪車で同里の街まで移動し、大きな門をくぐって街の中に入った。 同里は1千年の歴史を持つ街だそうで、江南農村風情の代表地として映画のロケにもよく使われている。建物の保存状態も良いらしい。七宝と同じ様にレストランとか売店が並んでいるが、一つ一つに風情を感じる。少し歩くと広い場所に出て、そこを右に少し歩くと水郷が見えてきた。 水郷の脇がずっと道になっていて、そこをゆっくり歩いてゆく。この水郷は凄く綺麗だ。東方のミニ・ベニスと呼ばれていると書いてあるサイトもあったけど、まんざらでもない。七宝よりもずっと規模が大きく、蘇州よりは小ぶりで返って両岸との風景の一体感が強い。ところどころに古い建物があって、文化財らしくいちいち金をとられる。一つ一つの名前は忘れたけど、多分一通り水路脇の建物は見たと思う。 文化財以外にも街自体が面白い、人二人がやっとすれ違えるような細い路地をずぅっと置くまで入ってゆく。時々屋根があったりして建物の中か外なのかわからないところを抜けて二人でずんずん奥に入ってゆくと、古びた家の前に出た。本当に誰かが住んでいるらしく、生活感が漂っている。逆にこっちの方がリアルなものを感じる。 ![]() 二人で好き勝手に街中を探検して回る。また水路の脇まで戻って水路ずたいに歩いてゆく。ほぼ一周したところでまた街区に入る。と、一つの売店に彼女が興味を示した。 その店は書道用具の店だった。全然観光土産と関係ないじゃないかと思うんだけど、普通に店を開いている。彼女は店の奥の方に入り、筆をいくつかとっては試し書きをする。やがて店主が話しかけ、だんだん話が盛り上がってきた。かなりいろんな商品を吟味し、アドバイスを受けながら随分長いこと話し込んでいた。 やっと出てきた彼女に 「同里って筆で有名な街なの?」 と聞くと、 「そんなことないわ。ただ筆が欲しかったので丁度良いかと思って」 「何で観光地で筆なんか買うのかなぁ」 「だって筆ってなかなか売ってないんだもの」 今ひとつ俺の感じた不思議さが理解されず、話が噛み合わないまま、俺たちは遅い昼食をとるためにレストランに入った。 ![]() |
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